夏休み直前に指定校推薦枠の発表がありました。
薬学部M大学も農学部N大学も推薦枠はありませんでした。
ショックというよりも、今ある推薦枠で学びたい学校に行こうという気持ちでいっぱいいっぱいでした。
農学系の学校は1校だけあり農学部T大学でした、薬学部は一般入試でも誰でも受かるような大学がありました。私は仮にも学年1位というプライドは持っておりましたので、一般入試で行ける薬学部はあまり行きたくないと思っておりました。かといって、今までの勉強の努力をなげうってまでも落ちる可能性のある一般入試を受けようという気も起きませんでした。
そのような悩みを抱えながら、勉強に取りつかれていました。進路の不安を忘れるために勉強していただけかもしれません。
夏休みになり、毎日自習室に勉強に行っておりました。
....吹奏楽部の人と会わないようにコソコソと校内に入って、お昼ごはんも吹奏楽部の人と出くわしそうなので、食べずに勉強しておりました。
勉強ばかりの日々が問題でした。
オープンキャンパスに行く時間も惜しいと思っていたのです。
しかし、実際にはオープンキャンパスに行かなければ大学の生徒の雰囲気やキャンパスの設備や奇麗さなどの情報も入ってこないため、キャンパスライフのイメージがつくはずがありませんでした。
指定校推薦の願書申し込みは夏休み明けすぐです。
夏休み中ごろになったころに、母親に「そろそろ推薦受ける場所を決めなよ」といわれました。
母親に推薦を決めるように催促され、再び現実に戻ってきました。
農学系に行きたかったけど、薬学系が気になる。
オープンキャンパスに行っていないし、学年1位なので人に進路について考えていることを話すと真似をされるなど、とにかく不安と孤独でした。
母親に地方の薬学部(そこはそこそこ偏差値も良い)を受けようかなと話すと「一人暮らしのお金もかかるし、ただでさえ薬学部は高いから無理」と言われ、焦らすように何度もプッシュをしましたが、聞き入れてもらえませんでした。
今思えば、このころからもうすでに負の連鎖に陥っていたのかもしれません。