投薬治療をしていく中で、薬を飲むと気分が楽になることを覚えると思います。
その中で、注意すべきが薬の飲みすぎです。
とりあえず、例として一か月間処方された薬を飲み続けた場合の話です。
飲み始めたころは気分が楽になり効果を実感していたが、
徐々にまた辛くなり始め、次の薬の処方を医師にお願いします。
また、最初のころは気分が楽になりましたが、2週間経過したあたりからまた気分が辛くなり始めました。そして、また医師に強い薬を要求します。
さて、この繰り返しをあなたはどう思いますか?
1、徐々に薬に耐性がついてきて、効果を感じにくくなった。
2、薬の血中濃度が上昇してホルモンバランスが崩れた。
正解は....
正直わかりません。
体質的なものもありますし、個体差がある話なので一丸にこれとはいいがたい問題です。
これがうつ病治療の難しい場面の一端です。
ちなみに、
私は、薬を飲んでも飲んでも辛いと思っていたのはずっと薬に耐性がついてきたからだとばかり考えておりました。あー、効果が足りないんだなぁ~と思っておりました。
強い薬と薬の量では、リフレックス2錠、サインバルタ2錠が一番効果が強い組み合わせだったのではないかと思います。
俗にいう「カリフォルニアロケット療法」ってやつですね。
この時も、最初はサインバルタが1錠でした。
最初のころは「なんて効く薬なんだ」と思っておりましたが、徐々に効果を感じなくなってきました。このころは単純に心のバランスに薬の量が追い付いてなかったのかもしれません。
そして、サインバルタが2錠になり、そこにリフレックスが足され、リフレックスも2錠に....。と1年くらいかけて増やしていきました。
しかし、それでもよくならないのです。
続いて、SNRIであるサインバルタをSSRIであるレクサプロに変更していこうということになりました。最初はノルアドレナリンが少なくなるし、もっと苦しくなるんじゃないかと思っておりましたが、レクサプロは良い意味で期待を裏切りました。
落ち込まない状態が長く続いたのです。
続いて、Nassaであるリフレックスを四環系抗うつ薬のテトラミドに変更しようとなりました。カリフォルニアロケット療法の崩壊ですね。
本当に良くなるのか疑問でしたが、これがむしろうまく症状改善につながりました。
私は、いわゆる薬の取りすぎでホルモンバランスを崩していた状態だったと自覚しました。
思ったことは次の通りです。
1、サインバルタ、リフレックス1錠ごとの力価が強くて、増薬する過程で自分の精神に合った量がなかった。
2、自分にはノルアドレナリンを増やす薬が合っていないことが分かった。
3、私はノルアドレナリンの分泌量は普通だが、セロトニンの分泌量が低下していたのかもしれない。
どうでしょうか。
考察できてますでしょうか。
すべてがあっているわけではないと思いますが....。
自己分析をしていくことで、今どういう状態で、どういう薬が必要なのかがわかると思います。
医者に相談しながら薬を決めていくことはもちろんですが、医者は複数人を治療しているので、あなた自身を一番わかるのは自分自身です。自己観察を常に心がけることが治療の鍵になってくるかもしれません。
観察をしたうえで薬を相談していく。それが大切なのです。